アイドルは美しい、ハリボテだけど

先日初めて番組協力に当たったので、某番組の裏側を覗く機会があった。

 

 

 


出演者を待つ間、一人で応募して参加した私は話し相手もいないのでボーッと番組のセットを眺めていた。

 

 

裏側はベニヤ板が丸出し、貼り紙やら注意書やら、誰かへの伝言とおぼしき走り書きまで、いかにも「テレビ屋」の裏側を覗いてる気がしてワクワクした。

 

 

番組が始まり、お待ちかねの出演者がスタジオ入りし、あっという間に本番が始まった。

 

 

 

1つのゲームが終わるごとにサッと控え室へ消えていく出演者をよそに、番組スタッフは走り回り、次々とセットを転換し、あるいはゲームに必要な小道具を用意し、出演者の代わりにデモンストレーションしたり、セット上に舞った埃を掃除機で綺麗にし、テレビに映り込むギリギリの細かい部分まで入念にテープや布などでベニヤ板を覆い隠していく。

 

 

実際にハリボテだし、誰もがハリボテだと理解しているし、出演者を目当てに観ている人間にとってはセットの端からベニヤ板が覗いていたって別に構わないのかもしれない。

 

 

むしろそんな場面が見たいと思う人もいるかもしれない。

 

 でも、こんなにも丁寧に夢の世界のセットを作り上げてくれていたスタッフの仕事ぶりに心から感謝した。

 

 

 

 

 

話は全く変わるけど、人によってアイドルに求めるものは違う。

 

 

もしかしたらベニヤ板の裏まで見せてくれる方が嬉しい人だっているかもしれないし、表と同じくらい綺麗なままなアイドルもいるかもしれない。

 

 

私はどうなんだろう。

 

 

 

ベニヤ板が「人間味」なのだとしたら、少しは見たいと思うし、自らさらけ出してくれる人には好感を持つと思う。

 

 

 

 

でも、例えば、本当に本当に彼が見せてくれるものだけが大好きで、ベニヤ板を見たくない人は、誰かが無理矢理装飾を引きちぎって晒したベニヤ板を見てしまったら、とてもショックだと思う。

 

 

 

 

自担には、いつまでも綺麗なハリボテでいてほしい。

 

それは裏では何してても盲目的に愛するということではなくて、アイドルとして生きてる間だけ、どうか表側を綺麗に保ち、裏側を覆い隠す努力をしてほしい。

 

少なくとも、表側を好きだからファンになった人の方が多いと思うから。

 

なにより、誰も、裏側を見たいなんて思わなくなるほど、魅力的な表側でいてほしい。

 

 

それは見た目だけじゃなくって、言葉とか行動とか、あるいは言動では表せない気持ちとか。

 

 

そしていつか、彼が自分の意思でその装飾を剥ぎ取る日が来るなら、私は静かに目を逸らして、かつてアイドルだった「私の好きだった」彼にサヨナラするのだろう。

 

 

 

 

どうか、その日がまだ遠くありますように。